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2020年11月12日 施工コラム

目地の種類と役割って??タイル施工に欠かせない職人の技。

目地の種類と役割って??タイル施工に欠かせない職人の技。

皆さんは目地ってご存知でしょうか?
目地とはレンガ、タイル等を縦横に配置する際のそれぞれの部材の継ぎ目の部分のことを言います。
そしてモルタルやシーリング、セメントなど目地に埋め込む材料の事を目地材、または目地剤と呼びます。
タイル施工において私たち業者にとってはとても重要な目地なのですが、そういった施工業務に携わってない方々にとっては、なかなか目地における必要性が分からないでしょう。
今回はそんな目地の種類や重要性についてご説明したいと思います。

1.目地とは

タイルや石材、レンガ等を張った際に、それぞれの部材の隙間の継ぎ目の部分のことです。

2.目地材

タイルや石材、レンガ等を張った際に、目地の隙間に埋め込む材料の事を「目地材」または「目地剤」と呼びます。
目地材は主に、壁や床に使用されますが、素材や室内外、水回りなど使用する場所や用途などに合わせて適材を選ぶ必要があります。色は、白色やグレーが一般的ですが、他にも青色や黄色のカラー目地材があり、雰囲気や印象を変えられるのも目地材の特徴です。

3.目地の必要性と役割

タイル施工において私たち業者にとってはとても重要な目地なのですが、そういった施工業務に携わってない方々にとっては、なかなか目地における必要性がお分かりではないでしょうか?
今回はそんな目地の必要性や役割についてご説明したいと思います。

後に詳しく説明いたしますが、目地にはタイルのそれぞれの微妙なサイズ感のずれを調整したり、ひび割れや剥離などを緩和するといった役割があります。そして、見た目を美しくするといった効果もあるのです。
特に床の場合は、目地材が施工後に浮いてこないように目地幅を最低3mm以上にして、目地材がしっかり奥まで詰まるようにする必要があります。
普段何気に見ている目地には、無くてはならない重要な役割と、職人にしか成しえない素晴らしい技術が詰まっていますが具体的な役割は次のとおりです。

  • 施工時のずれ、部材のサイズの誤差を微調整
    土を焼いて仕上るタイルは、どうしてもその工程上大きさに誤差が生じます。目地はそういった誤差を調整します。
  • 下地(躯体)の収縮などに対する緩衝材としての役割
    タイルや下地のモルタルは寒暖によって収縮や膨張が起こり剥落や破断するおそれがあり、また経年劣化や地震の時に部材同士がぶつかり合い損傷するケースがあります。
    その為、一定の間隔で弾力性の高い目地材を使って施工することで、部材や下地のずれによる互いの裂傷を防ぐ目的が目地にはあります。
  • 防水、防塵にも効果的
    目地を作ることで、壁とタイルの間に風や水分、ホコリが入り込むのを防ぎます。雨や水に濡れることの多い場所におけるタイル施工では、目地材を深く埋めるようにします。
  • 接着をより頑丈にする
    外壁タイルを施工する際、裏地にモルタルを貼り付けますが、目地部分にもしっかりとセメントを詰めることでより強固に接着する目的もあります。

4.「目地の深さ」の呼び分け

  • 平目地
    タイルの表面とほぼ同面
  • 沈み目地
    タイルの表面よりも2mmほど沈ませた目地。通常のタイル施工で用いられる
  • 深目地
    沈み目地よりもさらに沈ませ、凹凸を強調している目地。表情に深みをもたせたいときに用いられる。
    深すぎる目地は、タイルが剥がれ落ちるリスクがあるため、タイルの厚さの半分以下に留める必要がある

5.「目地の見せ方」の呼び分け

目地にも様々な種類が存在して、まさしく私たち職人の腕が試される技術でもあります。
目地の種類についてご説明します。

  • 通し目地(とおしめじ)
    縦横一直線に目地が通った張り方のことです。よく見られる目地割りで、芋の根っこのように規則正しい様子から「芋目地」とも呼ばれます。床にも壁にもよく使われる、最も標準的な目地割のパターンです。

  • 馬踏み目地(うまふみめじ)
    タイルを半分ずつずらして張る張り方で、馬が踏んだ足跡のように交互になっているので「馬踏み目地」や「馬目地」と呼ばれます。外壁タイルではよく使われる張り方で「レンガ目地」とも呼ばれます。

  • 笑い目地(わらいめじ)
    石積み目地の表面において少し外側に口が開けた状態の目地のことです。
    奥はついているのに、隙間が開いている状態で人が笑った口に似ていることからそう呼ばれるようになった名称です。

  • 眠り目地(ねむりめじ)
    外壁工事における目地施工のひとつです。石やタイルなどのすき間を小さくして、目地を目立たたなくします。施工方法によっては目地をほぼ無くした状態にして石と石、タイルとタイルをじかに接着する場合もあります。眠り目地は他の目地施工とは異なり、石やタイルの寸法精度が求められます。そのため、きわめて難しい施工方法といえるでしょう。模様がつながりやすく美しく見せられる反面、衝撃によるヒビや寸法調整ができないといったデメリットもあります。

  • 底目地(そこめじ)
    底目地とは箱形に目地部分が沈んでいる目地のことをいいます。天井等に使われることが多く、タイル壁落下防止などの目的があります。

  • 糸目地(いとめじ)
    糸目地とは目地の太さによる呼び方で、糸の様に細かな線のような目地のことをいいます。目地を目立たせたくない場合に用いることがほとんどですが、眠り目地同様に耐久性などに問題があります。

6.覆輪目地(ふくりんめじ)

覆輪目地とは、目地の断面が半円形で中央部を丸く盛り上げて仕上げる工法のことで「見せる目地」言われるほど特殊でとても美しい仕上がりです。
日本独自の手法で専用の目地鏝(こて)を使用して高い技術と経験が求められるため、熟練した職人が施工を行い美しく魅せる効果があるとされる伝統技術の一つで、タイル職人の腕が試される施工方法です。
それがゆえに、技術伝承が途絶えつつある今日では殆んどお目にかかることがありません。

今から100年ほど前、日本にも西洋風レンガ造りの建築物が建てられるようになると、目地を強調するだけでなくレンガの美しさも引き立てる効果がある覆輪目地が使われました。
現在これを見ることができる建築物は、近年改修工事を終えた東京駅丸の内駅舎の赤レンガなどに使用され、昔ながらの目地詰め手法が行われました。復元するにあたって今回この工事に携わった方々の多大なる努力にて、創建時に限りなく近い覆輪目地が再現されました。

その施工に「カツハラ」の職人が携わらせていただけました! 東京駅に行かれた際には是非ご覧ください!

7.目地の重要性 外壁タイルの落下の危険性!

  • 外壁タイルの落下事故の危険性
    近年、ビル・マンション等の外壁タイルの剥離による落下が増加しています。タイルなどの落下は大変に危険で歩行者や周辺の建築物に被害を与える危険性が増しています。歩行者がいた場合、死亡事故や大怪我など大惨事が予想され、実際に大分県や東京銀座ではタイルが通行人に直撃して死亡事故になっています。また、台風や強風時にタイルが飛散して人・建物・車への被害も多く報告されています。
    そして、昨今多発する地震の影響等で、ビル・マンション等の建物のタイルなどの落下により歩行者や周辺に被害を与える事例も多くあります。
  • タイルの剥離の主な原因
    A.地震、暴風雨、凍害などの自然現象
    地震の揺れによる影響や異常気象による外気温の変動や太陽輻射熱による膨張収縮が原因によるタイルの剥離
    B.老朽化(経年劣化)
    建物は年月の経過とともに確実に劣化が進行しますが、蓄積された劣化が要因によるタイルやモルタルの剥離
    C.施工不良
    残念ながら施工不良によるケースも少なくありませんが、比較的早期に発見されるケースが多いです
    D.タイル目地からの雨水の侵入
    タイルの剥離や落下の原因は雨水の侵入によるものが1番多いです。雨水の侵入はタイル下地のモルタルに到達し、凍害等の影響も加担し、タイルや下地のモルタルごと剥離させる原因が圧倒的に多いのです。
    雨水の侵入は、じわじわとゆっくりと剥離に繋がっていくため発見が困難でもあります。
    E.その他
    外壁タイルの目地の深さは一般に安全面からタイルの厚さの半分以上でなければなりません。しかし見た目が美しいという理由からタイル目地を充填しない深目地仕様が採用されている場合があり、この場合タイルは貼り付けモルタルのみに依存しているので落下の危険性が高くなります。
  • 損害賠償責任の発生
    タイルやモルタルの落下事故で、生命及び財産等に重大な影響を及ぼした場合、民法上の損害賠償責任だけではなく、当然刑事上の責任も問われることになり。そうなると、永い係争の結果、多額の補償問題に発展する恐れがあり金銭的にも精神的にもかなりのダメージになります。また、損害賠償責任の発生のみならず、タイルの剥離により美観が損なわれたことよる建物の資産価値の減少、また安全軽視の評価を受ける等の信用毀損の発生等、所有者に想定される影響は多岐に亘ります。
    ※事故原因が地震である場合であっても、必ずしも不可抗力として免責とされるとは限りません。所有者が建物の維持管理を怠っていた場合、瑕疵があったとして不可抗力を認められず、損害賠償が発生する恐れがあります。
  • タイルの落下防止対策
    建物は、年月の経過とともに確実に劣化が進行するため、適切な維持管理が欠かせません。
    では、既に建っている建物は、いったいどうやってタイルの落下を防げば良いのでしょうか?
    建物の外壁タイルやモルタルの剥落(落下)事故を防ぐため、浮き・ひび割れ・剥離等の外壁調査・外壁診断をご検討ください。
    弊社は、外壁調査・診断の目的、建物の規模・条件、外壁材の種類(タイル・モルタル等)、ご予算に合わせて、複数の調査・診断方法から適切な組み合わせをご提案致します。

さいごに

現在もタイルが部分的に浮いた(落下には至らないが、躯体から剥離している)状態になっている建物が非常に多く見受けられます。
建物は、建てられた時点から劣化が進み、性能が徐々に低下していきます。建物が、意図した機能を適切に発揮するためには、適切な設計や施工のほか、継続的な保全が欠かせず、保全は、建物の機能を使用目的に適合させるために行うものといえます。

また万一の事故発生に備えた損害保険への加入も重要です。例えば、施設所有者賠償責任保険では、所有している建物の管理不備により発生した偶発的な事故に起因して、他人の生命や身体を害したり、他人の財物を滅失、破損または汚損した場合に、建物の所有者が法律上の損害賠償責任を負担することによって被る損害や争訟費用等に対して保険金が支払われます。

外壁タイルは意匠性が高くとても高級感があり綺麗で建物の顔であるとともに、剥離落下等大きな事故の原因にもなるという側面を持ち合わせています。また、建物の確実な劣化の進行に伴い、老朽化による事故は更に増えていくことが予想され、建物所有者としてのリスクは今後も高まっていく傾向にあると考えられます。
リスク対応策としての観点から維持管理の必要性について考察してきましたが、前述のとおり維持管理を適切に実施することは、建物の安全性が確保されるだけでなく、建物の資産価値の維持及び向上への寄与が期待できることからも、建物の所有者、管理会社・組織は継続的な維持管理への取り組みが望まれます。なお、先述した損害保険への加入等も有効なリスク対応策とはいえますが、建物の所有者に対してまず望まれるのは、安全水準の高い適切なタイル目地工事並びにタイル改修工事の維持管理が事故の未然防止に向けた取り組みであることは言うまでもありません。

そのお手伝いを是非「株式会社カツハラ」にお手伝いさせください!

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